居住支援の必要性と仕組みづくり

少子高齢、人口減少社会に入り、全国的に空き家が増えていく一方で、住宅確保困難者が増えています。

2019年度のくらしを変えるvision講座ー政治を変え市民社会を強くするための方策を学ぶーの2回目

「居住支援と自治体政策~人と地域をつなぐ居住支援とは~」に参加しました。

第1部は「居住支援の現状と自治体政策の課題」と題してNPO法人抱撲理事長、全国居住支援法人協議会共同代表副理事長、生活困窮者自立支援全国ネットワーク共同代表の奥田知志さんからの講演で、長年ホームレス支援を続けながら見えてきた活動や仕組みづくりの実践をお聞きしました。

NPO法人抱樸理事長奥田知志さん

 

居住支援は、空き家を利活用することも有効ですが、既に市場にある、すぐに使える住まいをオーナーである大家さんが困窮者に貸す時の懸念材料を引き受け、また行政や収納代行の事業者とも手を組みそれぞれの仕組みを活かした支援の仕組みを作りあげ、そのノウハウを開示し、各地へ広めようとされています。

 

その中でも様々な制度がある中で奥田さんからこの法律は「使える」と推す、新たな住宅セーフティネット制度の枠組みである「住宅確保要配慮者向け賃貸住宅登録制度」ができましたが、導入している自治体は少なく、国土交通省の丁寧な説明と、この制度が活用できるように自治体の住まいに対する支援への理解をより広めていかなくてはなりません。

第二部の「座間市における居住支援の取り組みを学ぶ」では、座間市の年齢・属性を問わず幅広く相談を受け止める、「断らない相談支援」について座間市生活援護課の林星一さんから話しを聞きました。日々の相談の中にある、制度に当てはまらない困った問題に対して、林さんは地域に「力を貸してください」と投げかけると言います。

座間市生活援護課林課長

まず、支援の実態を作り、課題を顕在化させ、制度として自己完結させず、ネットワークを形成させていきます。「できない」ことが強みであると言います。できないならどうするのかを考え続け、できる主体を探し続けていることが大切だと感じます。

今回の居住支援では、地域に投げかけたことで、プロポーザルで、もともと地域で活動していたNPO法人ワンエイドと連携しています。また、座間市の第7期介護保険計画の中にも政策として位置づけることで、生活困窮者自立支援と地域包括支援システム(地域支援事業)と連携させて、チーム座間の協議体を作り上げ、ネットワークをつくり支援する体制を整えています。

居住支援を必要としている対象は子どもとその保護者から、施設出身の若者、特定妊婦、障がい者、高齢者等多岐にわたります。それぞれに問題を複数抱えていると言われていますが、ゆるやかな見守りや、時間をかけて伴奏支援をすることで、地域で自立していくことができていきます。

現在の制度にはスキマがあり、自治体間でも差がある居住支援の仕組みをそれぞれの地域で、地域に合った方法で作り上げていくために理解と共感を広め働きかけていくことが必要です。