憲法記念日によせて

2017年5月8日 17時16分 | カテゴリー: 活動報告

 国会では憲法審査会による議論も始まっていますが、多くの市民からの憲法を変えてほしいという、強い要望はないと感じています。

憲法記念日を前に行われた新聞各社の世論調査では、改憲の必要があると答える人が若干多いものの、過半数には達しておらず、現憲法が「日本にとってよかった」(89%)「平和主義を掲げた今の憲法を誇りに思う」(82%)という回答となっています。また、改憲の賛否の回答では、全年代の女性と20代、30代の男女で「必要ない」が多いという興味深い結果もありました。

 

現憲法を改正したい自民党の憲法改正草案を見てみると、例えば24条、第1項に「家族は、社会の基礎的な単位として尊重される。家族は互いに助け合わなければならない」が新設されています。

一見、当たり前のようなことに思いますが、もし、この草案どおりに憲法が制定されるとすると、家族が互いに助け合わない場合は憲法違反になります。

近年、家族の形はさまざまです。平成27年厚生労働省の調査によると、母子世帯数は123万8千世帯で25年前の1.5倍、また父子世帯数も22万3千世帯で25年前の1.3倍に増えています。夫婦のみの家族、子連れ再婚する家族、未婚の夫婦の家族、同性婚の家族、多世代の家族など、家族の形は多様化しており、型にはまらない多様な家族の形があります。また、助け合いたくてもそれが叶わない人もたくさんいます。

本来、国家権力をしばるはずの憲法が、改正することで、市民をしばることにつながるのではないかと危惧します。市民の生活から遠く離れたところで進む議論に危機を感じます。